結縁灌頂in石山寺

《種智院大学の沿革》

 弘法大師は天長5年(828)、京都左九条の地に、世界最古の庶民のための民間教育機関「綜芸種智院(しゅげいしゅちいん)」を創設されました。
 『綜芸種智院式 并序』はその設立趣意書であり、まさに教育によって民と国を利益するという、大師の教育理念がそこに記され、そのころ教育の機会を与えられることがなかった一般庶民にも、その志あらば身分や貧富の差別無く、広く仏の智慧を及ぼし、個々の特性に応じた教育を施すという教育方針が示されています。
 「種智」とは、人間が本来具有する仏の智慧のことであり、それを育てることが真の衆生救済で、人を育成することが真の国づくりであるという、大師の理想と情熱が著されています。

 その建学の精神は受け継がれ、明治14年(1881)に雲照律師によって東寺境内に設立された「総黌(そうこう)」が本学のはじまりです。平成18年に、創立125周年を迎えています。

種智院大学年表
天長 5年 (828)弘法大師空海、綜藝種智院創設
明治14年(1881)雲照律師、総黌開設
明治35年(1902)私立古義真言宗聯合高等学校と改称
大正6年(1917)真言宗京都大学と改称
昭和4年(1929)京都専門学校と改称
昭和24年(1949)種智院大学設立(新制4年制大学、仏教学部仏教学科)
仏教学、密教学の2専攻を設置
昭和53年(1978)仏教福祉学コースを設置
平成6年(1994)密教文化コースを設置
平成11年(1999)向島キャンパスに移転
仏教福祉学科新設
平成17年(2005)仏教福祉学科を社会福祉学科と改称
平成20年(2008)学部名を人文学部と改称

 現在の種智院大学(しゅちいんだいがく、英称:Shuchiin University)は、京都府京都市伏見区向島西定請70番地に本部を置く、真言宗系の大学です。
 設置者は学校法人真言宗京都学園。古義系真言宗の14本山が経営に参画。また新義系真言宗の3派も教育振興に協力しています。
 同じ学校法人が運営する学校として、洛南高等学校があります。

 現在、仏教学科と社会福祉学科の2学科で構成されていますが、今回は学科を超えて、弘法大師のみ教えを受け継ぎ、そこに学んだ者たちと、教職員、学生たちが協力して結縁灌頂を厳修します。
 なお、会場となる石山寺の座主猊下は、かつて本学に学ばれ、同窓会長にご就任いただいています。


結縁灌頂in石山寺

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